「宝ホールディングス株式会社ってどんな会社?」
・みりん・清酒・焼酎の最大手
・.宝酒造・宝酒造インターナショナルグループ・タカラバイオグループを傘下に持つ持ち株会社
・海外で食品卸売り
中核企業
宝酒造株式会社
国内において焼酎、清酒をはじめ「タカラcanチューハイ」に代表されるソフトアルコール飲料など酒類全般ならびに本みりんなどの酒類調味料および食品調味料の製造・販売を行っています。
宝酒造インターナショナルグループ
グループ会社の管理、宝酒造㈱の酒類・調味料製品の輸出販売を行っています。
タカラバイオグループ
研究用試薬・理化学機器に関連する開発・製造・販売ならびに再生医療等製品の開発製造支援サービスや遺伝子解析・検査などの受託サービスを行っています。また、がんなどを対象とした遺伝子治療の臨床試験を実施しており、一部の開発品を製薬企業にライセンスし、対価料を得ています。
今回は各事業の業績もあわせて、宝ホールディングスのことをまとめてみたいと思います。
会社概要
設立 大正14年9月6日
従業員数 連結 183人 単体 4,493人
資本金 13,226百万円
事業区分
宝ホールディングスは3つの事業から成り立っています。
・酒、調味料事業
・海外酒類、海外日本食材卸事業
・バイオ関連事業
就活情報
平均年収:728万(平均年齢:47.9歳)
初任給
2019年4月初任給実績額
・修士了 231,950円
・大学卒 216,170円
選考
エントリー → 記述式テスト(作文あり) → 面接2回
事業詳細
酒、調味料事業
焼酎
甲類焼酎については、樽貯蔵熟成酒を活かして「宝焼酎」ブランドの活性化に取り組んでいます。また、東京の料飲店を起点としたレモンサワーブームは拡大を続けていますが、特にこだわりのレモンサワーが人気となっています。家庭でつくるこだわりのレモンサワーのベース焼酎として最適な“こだわりのレモンサワー用<宝焼酎>”を発売しています。
本格焼酎では、“全量芋焼酎「一刻者」<白>”や“全量芋焼酎「一刻者」<樽貯蔵>”を発売するなど一刻者ブランドの活性化に努めています。
しかし、市場の減少の影響を受け、焼酎全体の売上高は、53,382百万円(前期比97.5%)となったようです。
清酒
家庭向けには“松竹梅「天」”、業務用ルートでは“松竹梅「豪快」”の拡売に努めています。「澪」では、口に広がる爽やかな酸味とクリアな後味が特長の“松竹梅白壁蔵「澪」<BRUT辛口>スパークリング清酒”を業務用ルート先行で、また、昨年に引き続き“松竹梅白壁蔵「澪」<GOLD>スパークリング清酒”を期間数量限定で、それぞれ発売しています。さらに、吟醸酒や純米酒などの特定名称酒の拡売に努めています。
しかし、市場の減少の影響を受け、清酒全体の売上高は、21,394百万円(前期比96.3%)となったようです。
ソフトアルコール飲料
基幹ブランドと位置付けている辛口チューハイ“タカラ「焼酎ハイボール」”の拡売に注力しています。樽貯蔵熟成酒のおいしさを活かしたこだわりのレモンサワーの「極上レモンサワー」では、“寶「極上レモンサワー」<つけ込み塩レモン>”や“寶「極上レモンサワー」<しょうがレモン>”などを発売を開始しています。また、「寶CRAFT」は、日本各地のご当地素材を使用し、ベースアルコールに樽貯蔵熟成酒をブレンドするなど、当社ならではのこだわりの製法で仕上げた高付加価値のチューハイであり、ご当地の嗜好性やグルメに合う地域限定のチューハイとして、引き続きラインアップの拡充を図っています。
以上の結果、ソフトアルコール飲料全体の売上高は、38,777百万円(前期比112.3%)となったようです。
調味料
ユーザーニーズに基づいた商品や独自技術で差異化された高付加価値商品などの開発・育成に取り組んでおり、本みりんでは、9種類以上の糖と18種類のアミノ酸による調理効果の訴求を強化すべく、パッケージデザインのリニューアルを行っています。また、引き続き料理清酒に注力し、発酵調味料などの食品調味料の拡売にも努めております。
しかし、調味料全体の売上高は、23,583百万円(前期比99.0%)となったようです。
海外酒類、海外日本食材卸事業
今後もさらなる拡大が期待される世界の日本食市場の広がりを背景に、「和食」に加え、日本伝統のお酒である清酒や焼酎といった「和酒」のおいしさを伝えることで、日本の食文化を世界に広め、世界の和酒・和食市場におけるリーディングカンパニーを目指して事業活動に取り組んでいます。
Mutual Trading Co.,Inc.(米国)やFOODEX S.A.S.(仏国)などの海外日本食材卸事業が好調に推移し、海外酒類事業でもウイスキーなどが増加しましたので、77,834百万円(前期比110.1%)となったようです。売上原価は、54,823百万円(前期比110.0%)となり、売上総利益は、23,010百万円(前期比110.2%)となったようです。販売費及び一般管理費は、人件費や運送費などの増加により18,478百万円(前期比112.1%)となり、営業利益は、4,532百万円(前期比103.2%)となったようです。
バイオ関連事業
バイオ産業支援事業
研究開発活動を支援する製品・商品やサービスを中心に展開する当事業をコアビジネスと位置付けているようです。
当連結会計年度は、理化学機器は減少いたしましたが、主力の研究用試薬および受託サービスは増加しています。
以上の結果、バイオ産業支援事業の売上高は、31,575百万円(前期比106.8%)となったようです。
遺伝子医療事業
遺伝子医療事業では、がん等の疾患を対象とし、腫瘍溶解性ウイルスcanerpaturev(略称C-REV、旧称HF10)や、独自技術である高効率遺伝子導入技術レトロネクチン法、高効率リンパ球増殖技術であるレトロネクチン拡大培養法、siTCR®技術を使用した、遺伝子改変T細胞療法等の遺伝子治療の臨床開発を進めています。
当連結会計年度は、日本におけるNY-ESO-1・siTCR®遺伝子治療薬およびCD19・CAR遺伝子治療薬に関する共同開発・独占販売契約にかかる対価料および本契約にもとづく治験製品等の売上高を計上しています。
以上の結果、遺伝子医療事業の売上高は、2,443百万円(前期比488.6%)となったようです。
医食品バイオ事業
医食品バイオ事業では、タカラバイオグループ独自の先端バイオテクノロジーを駆使して食物の科学的根拠を明確にした機能性食品素材の開発、製造および販売を行い、ガゴメ昆布フコイダン関連製品、寒天アガロオリゴ糖関連製品、明日葉カルコン関連製品、ボタンボウフウイソサミジン関連製品、ヤムイモヤムスゲニン関連製品およびキノコ関連製品等を中心に事業を展開しています。
当連結会計年度は、健康食品関連製品およびキノコ関連製品がいずれも減少しています。
以上の結果、医食品バイオ事業の売上高は、1,822百万円(前期比81.2%)となったようです。
(参照)2019年有価証券報告書